園のこだわり

★子どもの学びと自己肯定感、教育者の支え方

2013.10.30

  今回は、前回の運動会のお話の中で出てきた「自己肯定感」や「自尊心」にもつながる「子どもたちの100の言葉」をご紹介したいと思います。
  いろんな国や州にはそれぞれの教育理念や保育理念がありますが、今回ご紹介するのは北イタリアの地方都市レッジョ・エミリアの幼児教育を紐解いていき出会いました。 絵画・彫刻・建築など芸術品の多いイタリアならではの教育ですね。
  1991年、世界で最も優れた教育としてニューズウイーク誌で絶賛されました。 この「100の言葉」が基になり教育者の方々に次々と変化をもたらしたことでしょう。 (私の話はきっかけ作りです。 書籍やインターネットなどで調べてみませんか?)

 

 

[ レッジョの教育理念 ]

 

子どもには 百のことば 百の手 百の考え 百の考え方 遊び方や話し方

 

百いつでも百の 聞き方 驚き方、愛し方 歌ったり、理解するのに 百の喜び

 

発見するのに 百の世界 発明するのに 百の世界 夢見るのに 百の世界がある。

 

子どもには 百のことばがある(それからもっともっともっと)

 

けれど九十九は奪われる。

 

学校や文化が 頭とからだをバラバラにする。

 

そして子どもにいう 手を使わずに考えなさい 頭を使わずにやりなさい

 

話さずに聞きなさい ふざけずに理解しなさい

 

愛したり驚いたりは 復活祭とクリスマスだけ。

 

そして子どもにいう 目の前にある世界を発見しなさい

 

そして百のうち 九十九を奪ってしまう。

 

そして子どもにいう 遊びと仕事 現実と空想 科学と想像 空と大地 道理と夢は一緒にならない ものだと。

 

つまり 百なんかないという。 子どもはいう でも、百はある。

 

ローリス・マラグツツイ  田辺敬子訳

 

  教育者の中には高圧的態度をとって子どもの心や想像を押しつぶしてしまう人がいます。(昔はいましたね。今は少なくなっていると思いますが) しかし、その時子どもの心の中はどうでしょう? 子育てにおいても同じような事が言えますね。
  しかし、北イタリアのレッジョエミリアやドイツのバイエルン、オランダのイエナプランなどの様に、子どもの側からの主体的な学びに対し教育者がそれを支え導いていくという教育が広がっています。

 子どもの心が萎えないように、そしてそれこそが大きな学びにつながるのだと・・・。

 

  特に小学校へ上がる前の教育は、大人が前に立って教え込む教育ではなく、子どもが自ら遊ぶ中から学び取り、特に興味関心を持った事を、「教えて!」と大人のそばに来た時に教えるという教育。 その方が吸収力が高く、高圧的態度をとらなくても学びが大きい。  そんな教育を藤森先生(園の理念のページ「新宿せいが保育園」内を参照)を通してヨーロッパから学びました。 これからも、この保育園で展開していこうと思います。

 

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