「願い」・・・その後、報告。
2012.03.22
3月10日のブログ記事で載せた「年長さんを中心とした3歳以上児クラスの話し合い」のその後について、報告します。 (いろいろな願いが交錯していましたが、なんとか一通り体験できました。ご協力ありがとうございました。)
翌週の前半は体操教室があったりで合同の朝の会が出来ませんでした。誰も言い出せず、みんなで話し合うチャンスはどこにあるのか?誰が言い出すのか?すっかり忘れてしまった子も、気になりながらの子も2日が過ぎました。
水曜日、朝の会で「給油口をどこにつけるか?その際の約束事は?この2点を各自帰りの会までに考えておいてね。」と提案された子ども達。帰りの会で意見を出し合いました。約束はなかなかのものが出揃い、付ける場所は多数決をしましたが何故かきれいに均等に分かれてしまい、仕方がないので先生たちも考えてみるね、と終了。 なかなか乗れずにすぐに諦めてしまう三輪車にもっと挑戦して欲しい。またその姿を小さい子にも見せてほしい。との願いから園長および保育士の票は三輪車に入り、夕方、大小4つの三輪車につける事にしました。(子ども達、朝の会帰りの会で提案すればいいと気づいてくれたかな?)(交渉は何回もかかるものだと体験できたかな?)
木曜日、朝から、誰も乗らなかった三輪車に挑戦者が現れました。さすが自分たちで出し合った約束のとおり、譲ったり順番を守ったりしながら遊べていたので朝の会で確認して、褒められました。帰りの会の時、あと僅かで卒園する年長さんが優先的に乗らせてもらうのはどう?との提案にさくらさん達は大賛成!^-^! ではどうしたらよいか? 考えたらわかりますよね。でも、固まってしまったさくらさん、 ひまわりさんやすみれさんにお願いしてみる?ということになりました。 しかし、なかなか折れてくれないお友達もいて、そういったお友達がいる、ということも学べる良い機会になりました。 周囲から説得されしぶしぶ納得した子もよい勉強になりましたね。(ルールは自分たちを守るようにも作れることが理解できたかな?)
金曜・月曜と朝から、ちゃんと“さくらさん優先”や“順番を守る”など気を付けて遊べていたので、夕方ご褒美に(後日納品された分も含め)全部で20個装着完了。 21日から仲良く遊んでいます。 (自分たちで決めたこととはいえきちんと守ろうとする姿は立派です!)
保育園児でも小学生でも大人が知らない「子ども達だけの小社会」があります。放課後や登下校時も含めて保護者がいつもそばにいるわけにはいきません。 ですからこういった時、子ども達が何を基準にどんな解決をしていくのか、何度も体験させておくことが大切です。 小学校に上がる前の貴重な時間ですが、保護者のみなさんはお子さんにどのようなことを体験させたいですか?
お家の方から機会あるごとにお話ししていただくことが一番の躾ですが、こと集団の中での事をお家で気づくことは難しい事だとも言えます。 “保育園の役割は、そういった「集団の中でチャンスをつくる」事で「お子さんが集団の中で自立と協調を学んでいく」援助をしていくこと。”
でも実は、保育にもいろいろあり、“先生が前に立って授業形式で画一的に教えていく「一斉保育」の時間を長くとる保育”では、まだ抽象的なことをなかなか理解できない年齢ですから、理解出来るところと出来ないところがところどころ出てきてしまいます。
抽象的な事と実体験を結び付けていく作業を子ども達がしていく上で、より具体的な体験を沢山しておくことが大切です。ですので、当園では、“具体的な体験をさせる「自由保育」により時間を長くとる保育”をしています。
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