運動会を通して子ども達が学ぶ大切なこと
2012.09.25
運動会まであと10日余り、園庭で年長組の組体操の練習が始まったようです。子ども達の「ハイ!」という気持ちの良いハキハキした声が聴こえてきます。子ども達の気持ちが前向きに、そしてやる気が充実し、みんなの声が揃って気持ちの良い返事です。
さすが年長さん!今日はみんな気合が入っているなぁ、と感心させられます。 とは言っても、小中学校のお兄さんお姉さんたちと比べたら弱々しくて集中できる時間も短いかもしれません。 それでも、年長さんになったら「組体操」をやるんだ!と夏祭りの「日本太鼓」と同じく、同時進行で5月から運動会を目指して頑張ってきただけのことあって、もう間近になり、一層やる気十分で取り組んでいます。
その「やると決めたからには途中、大変になっても最後まで頑張る!」という発表までの過程の頑張りが大切なのです。 (勿論、年齢相応の無理ない程度の頑張りですが。) 年中さんも、「パラバルーン」を頑張っていますし、 年少さんもリズムを楽しんでいます。
ですから、年少さんなどは、当日お家の方が来てくれたことが嬉しくて、或いは恥ずかしさで、立ちすくんでしまったとしても今までの頑張りを保育士から聞いてください。 そして出来たところまでは褒めてあげて欲しいのです。 そうするとにより、頑張ること、頑張ろうとすることが良いことなんだと、素晴らしい事なのだと学んでほしいのです。
いつもこういった褒め方をされるお子さんは“上手にできたね。と結果を評価されるお子さん”と比べて努力をすることが好きなお子さんに成長するそうです。 すると、最初或いは途中、結果が悪かったとしても徐々に結果はついてくるようになります。 しかし、結果の出来不出来にいつも評価を求められるお子さんは、良い結果が得られないかもしれないと思ったとたん挑戦しなくなる(努力しなくなる)傾向にあるそうです。 長い人生の最初で、お子さんにどんな気持ちを育ててあげたいですか?
「ひとりではできないことも2人ならできる。2人でできないことも大勢なら出来る。ということを知ろう」というのが、9月の目標です。
これを踏まえて、みんなと力を合わせたからできた。 みんなと一緒だから練習も最後まで頑張れた。 ということも気づいてほしいです。
“ふざけていたら危険” という場面が多い組体操ですが、まだまだ集中できる時間に限界がある年齢です。 本人の「やりたい!」という強い意志によって、その限界までの時間が少しずつ長くなっているのを感じます。 (太鼓の練習の時も同様)
“この園の保育のこだわり”に「興味関心によるやりたいという気持ちで、能動的にお子さんが自ら選ぶ選択性を導入しています。」というのがありますが、これこそがまだ小さなお子さんでも主体的に(能動的に)関わることによって得られるメリットなのです。
5月からコツコツと、これだけの長丁場でしかも運動会間近になってなお一層、期待を持って取り組む姿を見ていると、子ども達が主体的にやろうとしているからこその力だと、大人がやらせるのではなく、子どもの気持ちを尊重して頑張る心を支える(この年齢のお子さんにとって大切な)保育をしてきて良かったと、子ども達の姿を見て心からそう思いました。
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